第2日(2017.1.8) 平塚 → 風祭
 
  <その2> 小田原  






二宮町に入ると東海道で初めての海が見えてくる。品川、神奈川あたりにも海岸線があるのだが、埋め立てにより確認することはできなかった。西湘バイパス(写真左側)がなければ見事な砂浜に下りてみたい気にもなるのだが。


   


砂浜沿いのルートが終わったあたりから小雨になってくる。傘の用意はあるが心配なのは地図、山の地図のように防水加工されていないヤワな作りになっているので、濡らしてはならないと大変に気を遣う。適当な軒先で雨宿りしながら地図を確認、ルートを頭に叩き込んでおいてまた歩き出す。さっきのルートミスもあるのでより慎重に地図を確認する。

酒匂川の手前のデニーズで遅めの昼食とする。天気は一向に好転する気配がないので途方に暮れながら一時間半も過ごす。江戸時代には橋はなく渡しで越えていたようで、今の橋より約100mほど上流のところに渡し場の碑が立てられていたのを確認。


   


酒匂川を橋で越えて9番目、小田原の町に入る。「東海道 小田原宿」と書かれた現代的な石灯籠、ここは昔の見附跡。見附というのは各宿場の入り口に設ける施設で、断面が台形になるように土を盛ったり、簡単なのは柵だったりした。防衛上のほか、宿場の入り口を示す役割があり、江戸方を江戸見附、京方を京見附または上方見附と呼んだ。


   


江戸落語だと「抜け雀」の舞台が小田原宿。一文無しのくせに宿賃のカタだといって、勝手に無地の衝立を汚していく若侍のふてぶてしさがたまらない。
両隣の大磯、箱根からも距離があるので、本陣4件、脇本陣4件、旅籠94件とかなり大きな宿場町だったらしい。旧街道は1号線と並行していて通称「かまぼこ通り」、かまぼこは大の名物と理解できるが、さすがに画にするには無理があるのか、マンホールは小田原城。その小田原城周辺の観光スポットも気になったが、本日も残り時間わずかになり、先を急ぐことにする。


   


次回のスタートを考えて、箱根登山鉄道の風祭駅まで歩くこととしたが、新幹線の高架手前を右折するはずがまたまたルートミスしてしまう。以後、このようなことはないのだが、大磯とあわせて再訪が必要な2か所となった。17時、風祭駅に到着してこの日は終了。直結するかまぼこ博物館でつまみを買い込み、帰りの電車でこの2日間を振り返る。


   


まずは安易にスニーカーで出かけたこと、寄り道すれば意外と時間がかかることなど、次回以降の為の参考となった。てなわけで、当初翌日も歩く予定にしていたが、この日で断念。予約していたホテルはキャンセルし、この2日目で一区切りとした。






(平塚〜風祭22km)