その1 高月亭太陽誕生

息子の小学校の卒業式で、みんなの前で将来の夢を語る演出が有りました。

「僕の将来の夢はお笑いタレントに成る事です!」

私はその時、初めて知りました。その頃には既に落語を三席覚えていたので、いつか人前で落語を披露出来る日を夢見ていました。夢二が中1の時に私の会社の忘年会の余興で、「息子の落語をやらせて貰えませんか?」と打診したら「良いよ」と快く了承して頂けました。30人程の前で初めて落語をやらせて頂き、拍手喝采、御祝儀迄頂き大満足。その後「今度いつ落語出来るの?」と催促され私は困りました。毎年会社の忘年会で息子の落語をやらせて貰うのはさすがに躊躇しました。
 
それから3年の月日が流れ、何とか人前で落語をやらせてあげる場は無いものか? とインターネットで高槻落語と入力して検索すると、噺の会じゅげむと出てきまして、ホームページを調べてみると何と高槻で平成4年から活動されている素人落語会が有るではありませんか。高槻に引っ越して来て早10年にもなるのに全く気付かずでした。次回開催日を調べて西武百貨店の高槻駅前寄席に2人で聴きに行きました。我々が開演30分前に到着すると半分近くの席は埋まっていてこんなにお客さん来るねんなぁ😅とびっくりしました。

2時の開演時間には100人を超すお客さんでいっぱいになってへぇ~素人落語といっても大したもんやなぁと感心致しました。落語が始まるとみんなさん上手で私も涙を流して笑わせて頂きました。仲入り休憩の時に息子にこんなに沢山のお客さんの前であそこで落語出来るか?と聞きますと、「あれぐらいやったら僕も出来る!」と言うので次回の寄席で入会申込みしてみようと言うことになりました。

奇数月は高槻市と共催の高槻市民寄席です。受付でプログラムを貰い、代表の寿亭司之助さんに「子供が落語をやってまして、我々も入会したいのですが?」と言いますと、「どうぞ!」と言う返事が返って来ました。私は拍子抜けして思わずガクッと崩れてしまいました。「えっ、良いんですか?」「ハイ!」何ともラッキーな事でした。私はこんだけのお客さんを集める会だから、腕前を見せてもろてから入会を許可しますって言われると思っていたので、心の中でガッツポーズをしました。

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それ行け! 夢二!!