大阪編 その六   大阪市内探訪

 今日は上方落語の舞台になっている現在の大阪市

内を探訪してみることにしました。参加者は、右

から、今回の企画と案内役を務める潮吹亭くじら

さん、仁六家拾八さん、文々亭小輔さん、阿遊亭

弘遊さん、岡山から参加の讃岐家かずのこさん、

そして私、寿亭司之助です。まずは大阪駅に集合。

              【写真は合成です】

手前の看板は「お忘れ物取扱所」、奥のは「忘れ物承り所」になっていた。 

 大阪駅と言えば、『いらち俥』なんかに「大阪の

ステンショ」てなことで出てきますが、今回は三

枝師匠の創作落語『お忘れ物承り所』の舞台のお

忘れ物承り所です。すごく目立たない所にありま

した。でもここは二度と行きたくない場所です。

(いろいろと忘れ物について質問しようとしましたが、

ここの職員はすごく応対が悪かったです・・・怒!)

 お次は米相場で有名な堂島界隈です。今は、写真

のような高層ビルが林立していて、昔の面影はあ

りませんでした。この付近が舞台の落語といえば

『米揚げいかき』ですね。

 

 阪神高速道路の高架下に「堂島米市場跡記念碑」

がひっそりと建っていました。当時はこのあたり、

米相場で活気づいていたことでしょう。

 

 あれこれと落語談義をしながら、淀屋橋を南へ南

へ下るメンバーたち。ここらへんでは、まだまだ

歩調も軽やかです。

 

 阪神高速道路の信濃橋出口付近に瀬戸物の問屋が

並ぶ「せともの町」があります。ここが舞台にな

る落語といえば『壺算』です。日曜日だったので

店はほとんど閉まっていましたが、写真左下のよ

うな看板がありました。

 

 ちょっといっぷくして、直接落語には関係しませ

が、近所の陶器神社へ寄ってみました。ここの陶

器まつりは有名で、枚方パークの菊人形みたいな

陶器人形が飾られるそうです。これまで飾られた

陶器人形の写真を楽しむメンバーです。

 

 上方には商売人が出てくる落語がたくさんありま

す。その商家はたいていこの船場付近なんですね。

今では、アーケードの心斎橋筋商店街が賑やかです。

 

 買い物客で賑やぐ心斎橋筋商店街の中です。華や

かなディスプレイについつい目を奪われます。こ

の辺は、服飾関係のお店が多いようです。

 大阪市内をちょっと西にそれると堀江を舞台にし

た落語『阿弥陀池』でお馴染みの和光寺がありま

す。ここは、西側の入口なんですが、ちょっとわ

かりにくいかも知れません。『阿弥陀池』は、明

治40年ごろ桂文屋という人が作ったそうです。

 

 弘遊さんは朱印帳を携帯していて、あちらこちら

の名刹を訪れては、朱印をもらっているんやそう

です。すごい!

 見かけに寄らず、中は広く閑静なお寺のたたずま

いでした。『阿弥陀池』に出て来るとおり、ここ

は尼寺ですが、この日は尼さんの姿をお見かけし

ませんでした。

 これが、寺の通称名になった阿弥陀池です。昔、

この池から善光寺の本尊とも言われる阿弥陀如来

が出現したとの言い伝えから阿弥陀池と呼ばれる

ようになったそうです。ここで弘遊さんが一句。

誰が行け 言われずとも 見たい池」

和光寺見学の最中に今どき珍しいチンドン屋さん

が通りがかりました。今も昔も子供に人気がある

ようです。というよりも、珍しすぎて昔より宣伝

効果があるかも・・・

 

 

 探訪ツアーも半ば、掲示板でも話題になったラー

メン屋「麺乃家(めんのや)」さんで昼食です。

メンバーの評判も上々。ここでよみ人知れずが

一句。「麺乃家の ラーメン食べて 旨かった」???

「麺乃家」:中央区上本町西5−1−6寛永ビル1F

 営業時間(11:30〜15:00/17:00〜24:00)/無休

 

 腹ごしらえをして次の予定地へ行くまでに、高津

神社に寄りました。以前、ここの特集をやってい

ますので、詳しくは落語国探訪「高津神社編」

ご参照ください。

 

 こちらも大阪市内とは思えないような閑静な境内

です。ここの落語と言えば、『高津の富』ですね。

そして『延陽泊』『崇徳院』『いもりの黒焼

き』もです。右端にあるのは高倉稲荷で、『稲荷

俥』『高倉狐』なんていう落語があります。

 

 高津神社の絵馬堂です。中を覗くと絵馬が新しく

なっていました。そのうちの成瀬國晴さんの絵は

上方落語を彷彿とさせる楽しい絵でした。落語フ

ァンの方、是非とも絵馬堂まで見に行ってみてく

ださい。絵馬堂で 六つの甲の 山を見た」 弘遊

 

 そして、今は面影もなにもない住友の浜です。

落語では『次の御用日』『佐々木裁き』に登場

します。現在は、住友家の屋敷跡に「銅吹き所跡」

の石碑が建っています。

 

 住友の浜の近辺です。昔はもっと幅が広くて河原

が広がっていたのでしょうが、今では護岸工事で

コンクリの浜になってます。

 

 

 長堀通りの安綿橋があったところの案内板を利用

して、当時の落語の世界を解説する潮吹亭くじら

さんです。某メンバー曰く「なんか、くじらさん、

香川登枝緒先生に似てきたみたい・・・」

 

 ここは安堂寺橋。上方落語の旅ネタ『東の旅』

出発地点なのです。ここから、玉造・中道・本庄・

玉津橋・深江・・・と東へ東へ伊勢神宮をめざし

ます。

 

 こちらは安堂寺橋からちょっと北にある農人橋で

す。(写真左は橋の由来とかが書かれた碑です)

ここは『まんじゅうこわい』の中に出てくる怪談

仕立ての一節の舞台です。この橋の上で親爺さん

が身投げの若い女を助けようとしますが・・・

 

 天神橋筋沿いのマイドーム大阪前の植木の中には

西町奉行所跡の石碑がこれまたひっそりと建って

いました。西町奉行と言えば、『佐々木裁き』

佐々木信濃守ですね。ここでも弘遊さんが一句。

「泣き笑い お裁きの声 聞こえそう」 

 

 天神橋筋を北へ北へ・・・ぼちぼち疲労気味!? 

足取りが少々重くなってきたようです。聞くとこ

ろによるとこの日(2002.6.2)は、今年

最初の真夏日やったそうです。どうりで暑かった

はずです。

 別名がライオン橋といわれる堺筋の大川にかかる

難波橋です。ここは昔は夕涼みの名所で、落語に

『舟弁慶』『遊山船』で夕涼み場所として登

場します。ここでも弘遊さんが一句。

喜公の 囃し声をば 真似てみる」

 難波橋は天満橋・天神橋とならんで、浪花の三大

 橋として有名でした。写真は当時の橋の姿を描い

た錦絵です。

本日の落語国探訪ツアーの終点、大阪天満宮です。

ここは、大阪の正月の風物詩的落語『初天神』

舞台です。歩き疲れたメンバーもホッと一息。午

前10時に出発して午後5時すぎになりました。

それにしてもよく歩いた! お疲れさまでした!!


                            [2002.6.2]

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