京都編 その一

  高台寺〜伏見稲荷

 今回は少し気分を変えて、冬の京都へ行っ

 てみました。案内役を務めるのは、京都在

 住の当会のメンバー洛京さんです。

 まずは、臨済宗の「高台寺」。豊臣秀吉の

 正室の北政所の創建です。

 実は私は知らなかったんですが、この寺は、

 『幽霊飴』という落語の舞台やそうです。

 

 ここの境内に『幽霊飴』の噺を作った二代

 目桂文の助さんが寄進した石碑があります。

 昔はここで、文の助茶屋という店を開き、

 甘酒を売ってはったんやそうですが、今は、

 別の場所に移転してここは今風の喫茶店に

 なっており、石碑だけが残っていました。

 

 高台寺から歩いて清水寺へ向かって、二年

 坂を登っていると、舞妓さんに出会いまし

 た。でも、最近は一般の人でも簡単に舞妓

 さんの姿に変身させてくれるとの事です。

 さて、この舞妓さんは、本物や否や!?

 

 

 結局は、三年坂まで行ったところで、誰か

 の「しんどいからやめとこ」の一声で清水

 寺の参拝を断念(かなりええ加減な人ばっ

 かりですな)。

 車で伏見稲荷大社へ転進しました。

 ご存じ『三十石(夢の通い路)』の序盤の

 舞台ですね。

 落語の中には伏見人形を買うシーンが出て

 きます。実際、伏見稲荷の参道のみやげ物

 屋さんには、いろいろな伏見人形が売って

 ました(ちょっと値段はお高いですが…)。

 

 有名な「まんじゅう喰い人形」です。

 お店の人に聞いた話ですが、和菓子職人の

 物語でNHK朝の連続ドラマ「あすか」の

 放映が始まってから、この「まんじゅう喰

 い人形」の売れ行きが、急に良くなったそ

 うです。

 

 参道の茶店でちょっと一服。甘酒とあめ湯

 で今日の疲れを癒しました。

 伏見稲荷大社の境内で記念撮影です。

 今回の探訪の取材に参加した4人が一緒に

 写った写真がなかったので、2枚の写真を

 合成してみました。

 どこが継ぎ目か判りますか?

                                          2000.2.12 実施



当編に登場した落語のあらすじ

幽霊飴(ゆうれいあめ)

毎晩、やせた青白い女が飴屋に一銭の飴を買いに来る。不思議に思い、女の後をつけてみると、

高台寺の墓原に入り、その女の姿は消えてしまう。その付近の新仏の墓を掘ってみると、お腹に

子供を宿したまま亡くなった女の人の墓だった。なんと母親の一念で飴を買い、子供を育ててい

たのであった。この子供を飴屋の主人が引き取って育て、後に高台寺の坊さんになったという

噺です。オチは、「高台寺」と「子を大事」をかけたものだそうですが、私はこの噺を聞いたこと

がありません。

三十石夢の通い路(さんじゅっこく・ゆめのかよいじ)

『三十石』とも言う上方落語の代表的な旅ネタ『東の旅』の完結編です。伊勢詣りに行った帰り道、

喜六と清八が京都見物をした後、伏見街道で、お土産に伏見人形を買い、伏見寺田屋の浜から

三十石船に乗って大阪へ戻ります。船頭さんの舟唄が入ったりして、昔の旅の様子がよくわかる

のどかな噺です。

                                                                    

                               

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