大阪編 その参

  四天王寺

上方落語では、おなじみの「天王寺詣り」の

四天王寺に行ってみました。落語にも登場する

石の鳥居のチリ取り、いや、歴とした弘法大師

の書とも小野道風の自筆ともいわれる額です。

この鳥居は重要文化財で、大和吉野の金(かね)

の鳥居、芸州安芸の宮島にある楠(くす)の鳥居

と並んで日本の三鳥居のひとつです。

石の鳥居・西門(さいもん)方面から見た金堂と

五重塔です。

今でも彼岸の時期には、境内や参道には多くの

出店が出て、大勢の参拝者で賑わうそうです。

落語の中にも寿司、竹駒、亀山の蝶ん平さんて

なおもちゃを売る店や覗きからくりなんかが登

場します。

西門の輪宝(りんぼう)を回す当会メンバーの

潮吹亭くじらさんです。これは、遊んでる訳で

はありません。四天王寺には、手洗水がないの

でその代わりに、水という字を崩して車にして

あり、この輪宝を三度回すと手を洗うたのも同

然といわれています。

亀の池です。ちょっと分かりにくいかも知れま

せんが亀の池と言われるだけあって、さすがに

亀の数は半端ではありません。落語では、手を

叩くと亀が寄ってくるということでしたが、実

験をするのを忘れてました。ここに行かれたら

一度試してみてください。

今回の探訪の目的地の五重塔です。私が演らし

てもらう落語「鷺とり」のクライマックスは、

鷺に連れ去られた男が五重塔の九輪(くりん)

に掴まって下りられず、大騒ぎになるんですが、

その時に、上から亀の池が見えるという場面が

あります。ところが、以前、故・枝雀師匠が

「実際に五重塔の上から池は見えない」と言っ

ておられたので、それを確かめてみると、本当

に池は建物の陰になって見えませんでした。

四天王寺への交通アクセス】

  地下鉄谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘」駅下車、南方向に歩いて5分くらいです。

                                           1999.9.5実施

                                

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